ボクは考える事が好きになっている。
最近、自分は頭を使って、いろんな事を考えて、アイデアを練り上げることを良くするようになった。最近とはいえ、コピーライターをフリーでやり出してから、体質が変わったのかもしれないが、最近特に、考えているこの過程自体が楽しくて仕方が無い。
でも、たぶん本当に好きな事はもっと違う所にあったことを最近再確認した。
家族、友人、恋人、初対面の人、まだ会った事も無い人。
誰でも良いから、感動させたい。笑顔にしたい。ドキッとさせたい。
そういうことが好きだから、そのために考える癖がついていたのかもしれない。
赤裸々にここには書き示すと決めたので、フリーのコピーライターとしていい経験を数多くした中で一押しのエピソードを。
「母の日」
あるお花屋さんから知り合いを通して、お仕事が来た。
季節は、春先。
後一ヶ月で母の日が来る。お花屋さんにとっては、母の日は多くの人がカーネーションを求めてやってくる時期で、大忙し。
のはず。
だけれども、最近は母の日にカーネーションをプレゼントする人もなかなかいない。しかも、母の日にしか売れなくて、毎年のように大量のカーネーションが余ってしまう。
こんな悩みを解消するために、母の日のキャンペーンをするという内容だった。
ボクには、その中のお花が並ぶ店頭に置かれるPOPを任され、カードに収まるコピーをという仕事が流れて来た。
ボクは必死に考えました。
なんで余ってしまうんだ?なんで花を買う人が減ったんだ?。。。と来る日も来る日も
考えました。
ボクは自分の母の事を思い浮かべました。
母の事を考えていくうちに、ボクの母はいつ母になったのかという所にひっかかりました。
そこでうまれたコピーは、全部で10本。
その中でも『ボクの誕生日が本当の母の日かもしれない。』というコピー。
これをクライアントに提出したときは、緊張で死にそうでした。
でも、青白い顔をしたボクに降って来た言葉は
『ありがとう、いいじゃん。』と少し照れた様子のクライアントの声でした。
目の前の人がほっこりした。こんなに嬉しかった事はなかなかありません。
このことは今でも鮮明に覚えています。自分まで鳥肌が立って、心の中で鬼のようにガッツポーズしていました。
それだけではなく、先日、ボクの母にこの事を言った所、母は
「ありがとう、良い息子を持って幸せだよ。」とうるっと目をうるわせながら、笑ってました。
その仕事でもらったお金はわずか数万円。
でも、この数万円という価値の数倍も数十倍も大事な自分の人生のモチベーションが得られたことは確かです。
人の心を揺さぶって、ちょっと幸せになってもらう。そのためには、考える事に貪欲で妥協は一切しない。
これがボクの人生のモチベーションであることを最近、確認しました。
大事なことだから、こうやって書き記してみました。